第一子あるあるストーリー|Vol.03【私ばっかり、なんでやらなきゃいけないの?】
\第一子あるあるストーリー|Vol.03/
【私ばっかり、なんでやらなきゃいけないの?】
仕事は、できた。
頼まれたことは、ちゃんとやる。
誰かが困っていたら助ける。
わからない人がいたら教える。
人がもたもたしていると、
「もう、私がやったほうが早い」と思って、つい引き受けてしまう。
そうやって、私は仕事をしてきた。
頑張れば、「ありがとう」と言ってもらえる。
「助かる」と言ってもらえる。
「さすがだね」と褒めてもらえる。
必要とされることが、うれしかった。
だから、もっと頑張った。
もっとできるようになった。
そして気がつけば、責任のある仕事は、
私のところに集まってくるようになった。
「これは私じゃないと無理」
そんな仕事も増えた。
自分しかわからない。
引き継げない。
誰かに任せるのも難しい。
だから、また私がやる。
休みの日も仕事のことを考える。
体調が悪くても休めない。
「私がいないと回らない」
そう思っていた。
でも、ある日、会社に行きたくなくなった。
仕事をしたくない。
頭が回らない。
ミスが増えた。
今までなら簡単にできていたことが、できない。
自分でも、どうしてしまったのかわからなかった。
そして、もうひとつ。
今まで自分が、
「仕事もできないくせに」
「なんでこんなこともできないの?」
そう思って見下していた人たちが、
みんな私を見下しているような気がした。
私を、
「仕事のできない人」
「使えない人」
を見るような目で見ている。
そんな妄想が、止まらなかった。
定時で帰る人が、うらやましかった。
「今日は予定があるので」と帰っていく。
仕事が終わったら、飲みに行く。
誰かに誘われて、楽しそうに笑っている。
私は、そんなふうにできない。
私はこんなに頑張っているのに。
こんなに人を助けてきたのに。
なのに私は、誘われない。
「こんなに助けてやったのに」
そう思った。
腹が立った。
寂しかった。
そして、気づいた。
私はずっと、「役に立つ人」でいることで、
人とのつながりをつくろうとしていたのかもしれない。
仕事はできる。
給料もいい。
上司からの評価も高い。
周りから見れば、「順調な人」
なのかもしれない。
でも、
むなしかった。
■ 第一子あるある
第一子は、
「できること」が増えるほど、
「できる私」でいようとすることがある。
頼られる。
褒められる。
必要とされる。
そうすると、
「私はここにいていい」と思えるから。
だから、
できない人を見るとイライラする。
もたもたしている人を見ると、
「私がやったほうが早い」と、また引き受ける。
そして、自分で仕事を抱える。
自分で責任を背負う。
自分しかできない仕事を増やしていく。
でも、
「私がいないと回らない」という場所は、
私が安心して休めない場所でもある。
誰にも任せられない。
誰にも頼れない。
自分で自分を、
そんな場所に置いていたのかもしれない。
本当は、定時で帰りたかった。
休みたかった。
誰かに、
「今日は私がやるよ」と言ってほしかった。
仕事のことなんて忘れて、
誰かと笑って飲みに行きたかった。
助けてあげたから誘ってほしかったんじゃない。
ただ、仲間でいたかった。
役に立てば立つほど、頼られる人にはなれても、
一緒に笑う人にはなれなかった。
必要とされることと、大切にされることは、
違うものだったんだ。
だからもう、
必要とされるために頑張らなくていい。
褒められるために、できる人でいなくていい。
誰かの役に立たなくても、私の価値はなくならない。
仕事を任せてもいい。
助けてもらってもいい。
「できない」と言ってもいい。
休んでもいい。
私は、
「私がいないとダメな場所」をつくるために
生きてきたんじゃない。
私は、
私がいなくても回っていく世界をつくって、
その中で、私も自由に生きていい。
それだけのことを、やってきたんだ。
あとは、周りを信じてもっとゆだねればいい。
やっと、
そう思えるようになった自分が嬉しい…。
—
心理セラピスト 西谷 真美
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